夫婦が一番

 兵作さんと奥様はすでに結婚生活64年目を迎えるベテラン夫婦です。結婚してまもなく教師として朝鮮半島に渡り、夫婦でつらいときを過ごしたことが今のお2人の深い絆をつくり出す源泉なのかも知れません。一緒に旅行した際に買われたミニ提灯の数がとても多かったのも印象的でした。今でも2人で畑を耕し、集落内を散歩したりして体を動かし、なんでも食べ、すこーしお酒も飲みなどを心がけており、とにかく健康ということに一番気を使っています。
 実は兵作さんは早川町で教師としてご活躍されました。そのせいか、教育についても「しつけ」を大切にしており、「自主的に判断できるまで教えることはきちんと教える」という信念を持っており、実際にお子さんもそのように育てられました。集落内にも昔の教え子の方々がいらっしゃり、未だに「先生」と慕われている兵作さん。やはり根っからの教育者です。
 また、兵作さんは政治にも関心があります。日頃から文藝春秋や中央公論などを購読して、その関心を満たしています。政治に関心があるのは、奥さんの亡きお兄様が元早川町長だったのもその一因かもしれません。
 このような兵作さんですが、話の合間に奥さんに対する暖かい言葉を述べられていました。そして、奥さんに微笑みかけながら、「長年一緒にいる奥さんと暮らすのが一番いい」とおっしゃり、私たちの目の前で今でもアツアツな様子を見せてくれました。

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兵作さん

居住地 都川地区 保
取材日 2001/08/29