伝説の玉

 若い頃、お札の原料『カド』という木をとっていたミサオさん。今、あなたが持っているお札もミサオさんがとったカドの木からできているかもしれませんよ!?
 今でも元気に百姓やってます。
 ご主人は元村長でした。しかも30代で村長をやったという立派な方です。村長を辞職後、郵便局長をしていたといいます。今では、亡きご主人の後を継いで息子さんが局長をなさっているそうです。

 やさしい、周りのことを考える温かい夫婦でした。
 昔はカレンダーをたくさん作り、近所の家に配っていたそうです。さらに、老平では電話をいち早く引いたといいます。近所に電話がなかったため、近所の人宛てに電話が入れば、朝だろうが、夜中だろうが、いつでもとりついであげたそうです。貴重な連絡方法として、当時は大変活用されたそうです。周りの人から感謝されたことは、間違いないでしょう。

 実はこんなお二人のご先祖様もやさしいお方でした。
 むかし、むかし、獅子舞の団体が早川に来て宿泊先に困っていたとき、やさしいご先祖様は家に泊めてあげました。このことに感謝した団体は「生活に困ったことがあるときはあの山を掘りなさい。そうすれば、獅子の目が埋めてある」と教えてくれたそうです。獅子の目というのは、なんと金の玉だと言います。それ以来ミサオさんの家には獅子の目の話が言い伝えられています。ですが古い話なので、今となっては、ミサオさん自身も獅子の目の場所はわからないそうですが。たとえその場所がわからなくても、獅子の目を掘りおこす必要がこれまでになかったということは、生活に困っていないということのあらわれなのです。つまり幸せな生活がおくれているということですね。

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ミサオさん

居住地
取材日 2002/08/06
取材者名 田部井 正