涙もろいけど明るい長寿苑のおじょうもん

 7月1日から長寿苑で働き始めた和子(やすこ)さん。初めのうちは慣れない仕事にとまどい、つらい時期もあったそうです。常に全体を見渡しながら一人ひとりに心を込めた介護をする先輩職員の方々の姿を見ながら「この施設の利用者さん達は幸せだなぁ」そう感じ、「自分も早く仕事を覚えたい!分からないことは見て聞いて学ぼう!」そう一生懸命やってきました。最近は徐々に慣れてきて仕事を続ける自信が出てきたそうです。「でもこういうときこそ気を引き締めないと!」と照れ笑い。謙虚で前向きな和子さんの姿勢が感じとれました。
 若い頃は静岡で6年間働いていたという和子さんですが、せわしなくごちゃごちゃした都会生活が肌に合わず、もともと古風で情に厚い性格のため田舎に帰ってきたいと思い続け、結婚を機に早川へ戻ってこられました。「田舎での生活はいいことばかりではありません。でも、親の側にいたいし、全てを受け入れた上で早川に戻ってくることを望み続けていました。」
 現在は役場に勤める旦那さんと2人暮らし。金曜の仕事が終わると旦那さんと一緒に、子ども3人が暮らす昭和の家へ行き、月曜の朝まで過ごすそうです。家を2軒所有し、管理することは大変だそうですが、そのおかげでそれぞれが通勤・通学に便利で、さらに週末には家族が揃って過ごせるというのは、実は、早川町に暮らす人々にとっては、家族生活を成り立たせるための一つの良い形かもしれません。
 家族からはおっちょこちょいといわれ、涙もろいことをからかわれるという和子さんですが、お年寄りと話すことが好きで、他人を思いやる気持ちは人一倍強いという印象を受けました。介護の仕事は精神的にも肉体的にも楽ではありませんが、和子さんにとっては天職なのではないかと感じました。これからも、デイサービスを楽しみにしている多くの利用者さん達のために、バスケットで鍛えた軽快なフットワークと元気の良さで頑張ってください!

  • 涙もろいけど明るい長寿苑のおじょうもん

和子(やすこ)さん

居住地 西山地区 上湯島
取材日 2002/08/28