運命の赤い早川の糸

 新倉で一番の若奥様であるやよいさん。そもそも早川町との出会いが鮮烈です。それは青春まっただ中、16歳の頃のことです。アルバイト雑誌を見て埼玉県吉川町(現在は吉川市)からはるばる慶雲館に働きに来たのが事のはじまりです。道すがら、どんどん山の奥に走りつづけていくタクシーに恐怖を感じたのです。なぜなら、そのころタクシーの運転手が女性を誘拐した事件があったからです。日が沈み、信号がないことがさらに恐怖心を煽ったのですね。その時のアルバイトは短期間で終了しましたが、高校を卒業した後、慶雲館から”忙しいから3ヶ月手伝いにきてくれ”といわれ、再度早川に来ることになってからというもの、車の免許をとらせてやるから残れ、という言葉にのせられて早川に居着くことになってしまったのです。そして、慶雲館で出会い、5、6年つきあった男性が今の旦那さんになっているのです。うーむ、ドラマティック、、、。2年前に西山にある寮をでて、旦那さんの実家がある新倉に来ました。
 現在、6歳の娘さんと3歳の息子さんをもつ母親ですが、子供達を育てているためでしょう、特に教育と医療には関心が高い様子でした。息子さんはぜんそく持ちなため、小児科のある病院が近くにないことがとても困るとおっしゃっていました。また、薬を買えるような店が近くにないこともやはり困るそうです。
 それでも、夏にはみんなでバーベキューをし、子供が遊べる川もあるし、近所のおばさんは優しく接してくれるこの土地はよかったとおっしゃいます。子供がもう少し大きくなったらパソコンの勉強もしてみたいそうです。実にアクティブです。
 家にあった本格的なビールサーバーで飲むビール、いつか一緒に呑みたいです。

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やよいさん

居住地 三里地区 新倉
取材日 2001/12/04