優しい笑顔

 ひさこさんは自宅のすぐ近くにあるヴィラ雨畑で働いています。18年前にヴィラ雨畑ができたときからここで働いているそうです。
 この馬場で生まれ、結婚し、ずぅっと馬場で生活しています。
 小さな頃は山で"すみか"を作ったりして遊んでいたそうです。また終戦直後には食糧難であったため、焼畑をしてキビやアワを作っていたそうです。そんな生活も昭和25年頃には景気もよくなってきて、焼畑をする必要がなくなったとか。その後、山へはかまど用の薪や、お風呂を沸かすための薪を取りに行ったり、炭を作ったりしていたそうです。そんな生活も昭和30年代に水道ができ、ガスがきて薪拾いをしなくなりました。それでも今も、キャンプ場のあたりまで山菜やきのこを取りに行くのだそうです。
 「そんな山菜も今では植林のために木が多くなってだんだん減ってきているんだよ。」と馬場での生活と山との関わりについて語ってくれました。
 最近は、サルやハクビシンが時々顔を覗かせてくれるのが、とってもかわいらしいんだよ、と優しい笑顔を見せてくれました。

  • 優しい笑顔

ひさこさん

居住地 硯島地区 馬場
取材日 2002/08/03
取材者名 波場 慎平