週3回のおそば屋さん

 「家にいると誰ともしゃべらないのでつまらない。」
 ゆきゑさんは、早川集落のおばあちゃん達と一緒に「御殿そば」というそば屋で働いています。働いている8人はみんな非常勤で、1日3人でまわしています。一人暮らしの方が多い中、みんなと顔を合わせて働き、語り合うことのできるこの仕事に対する思いを聞いてみました。すると、「みんなの生き甲斐になっている」というお答えでした。そば畑、そば挽き水車小屋と、店の外にもそばづくりのためのものを見ることができました。
 土を踏むことが楽しいと、畑仕事にも精を出しています。盆・正月には、孫を連れて東京に住む娘さんがやってくるそうですが、そのとき、みんなにうまいものを作ってやりたいという気持ちになるそうです。その気持ちが畑に足を向かわせているのでしょう。

 生まれも育ちも早川集落のゆきゑさんは昔の集落の話もしてくれました。集落の上の方にある大きな木桶は、集落をあげての味噌づくりに使っていたこと、権現さんが二つ並んでいるのは、もっと山の上の方にあったものをお参りしやすくするために下に移動させたことなど、僕たちが疑問に思っていたことをことごとく解決してくれました。長い間、早川集落に住んだ感想として、生まれたところが一番いいとのことでした。
 これからも、いろいろと活発な活動を続け、元気の素にしていってください。

  • No Image

ゆきゑさん

居住地 三里地区 早川
取材日 2002/02/21