土の匂い山の匂い、そして自分流に生きること

 マツ子さんは給食センターの調理員さんです。もともとは長崎出身ですが、数年前に静岡から移り住んできました。最初はまちとのギャップに戸惑ったといいます。一番困ったのが、病院が近くにないこと。その頃まだお子さんが小さかったのでとても不安だったそうです。
 この給食センターではもう7年間働いていて、今では早川の暮らしがとても気に入っています。「人との接点が持てること。都会では子供がいるお母さんとしか話す機会もなかったけど、ここではいろんな世代の人と人間としての交流が持てるんです。豊かだと思いますよ。」
 都会の生活はゆとりがない、ともいいます。「歩くのもゆっくりでしょ。都会だと人とか、時間に押し寄せられている気がしますね。ここではいろんなものに押し寄せられなくて、自分流に生きていけるんです。土の匂い、山の匂いっていうのは人間にとって切り離せないものなんじゃないですか?」
 趣味は、子供とテレビゲームをすること、御主人と飲みに行くこと、そして毎年恒例の家族キャンプ。あたたかい土地と家族に囲まれて、マツ子さんは幸せそうです。

  • 土の匂い山の匂い、そして自分流に生きること

マツ子さん

居住地 都川地区 保
取材日 2001/08/30