役場で働く健さんは、まじめなお人

 現在、役場で働く健さんは保集落の実家で、当時集落内に住んでいたお産婆さんにとりあげられました。
 健さんが育った頃は今とはちがって子供が多くて、白石や草塩の友達と毎日のように川にいって銛(もり)で鰍(かじか)を取ったりしたそうです。その頃の同級生は今ではほとんど早川を出てしまって、健さんご自身も6年前に結婚されたのを機に中富町に移りました。
 早川町で子育てをすることは自然が豊かという良い面はあっても、保育施設が不十分で共働きがしにくかったり、一緒に遊ぶともだちが近くにいなかったりで、なかなか難しいと聞きました。
 健さんは甲府の学校を卒業されてから、御両親の希望もあって今の職場に就かれたそうで、これまで国民健康保険のお仕事や、建設課、企画振興課などに配属されました。これまでのお仕事のなかで、特に建設課にいたときに、ご自分で設計されたものができあがったときは本当にうれしかったと、少しはにかみながら話して下さいました。
 足が痺れて僕らがもぞもぞしても、姿勢をくずさず、ゆっくり誠実にお話しして下さったところに健さんのお人柄を感じました。

  • 役場で働く健さんは、まじめなお人

健さん

居住地 都川地区 保
取材日 2001/08/31