和の中にも信念を

 清子さんは、花の咲き方で季節を感じ、赤トンボが飛ぶと今日が立秋だと気付くそうです。収益は求めず、そんな自然の育みの中で喜びを感じながらのんびり暮らしています。人生で一番大変だったことは、忘れもしない、昭和20年1月25日の大火と8月15日の終戦後の食糧難。親類みんなで集まって助け合い、今でもここではみんな信頼関係で生きていると言います。ここで生まれたから誰がどんな人かもわかるし、慣れがあって安心して暮らせるようです。その中で清子さんが大切にしていることは人を受け入れる思いやり、和を大切にしながらも自分の信念をしっかりと持つこと、どんなときも自分の意見を持つことです。そんな清子さんの願いは、はっきりした性格なので今度生まれ変わったら男になることと、家族がおだやかに平和で暮らして行くことです。自分のことよりも常に家族のことを先に思っているそうです。子供や孫に対しては、色々うるさく言うことはせず、自分のする事を見て自然に学んでくれるから、何でもやってみせることが大切だと考えているようです。自分の母親がそうだったように。そんな優しさと強さをもったかっこいい方でした。

  • 和の中にも信念を

清子さん

居住地 都川地区 保
取材日 2001/08/30