おたまじゃくしはカエルの子

 信子さんは早川中学校で保健室の先生をなさっています。子どもの頃、絵を描くのが大変好きで家中にクレヨンで絵を描いていました。今でも絵手紙という趣味で絵を描き続けています。信子さんの絵手紙の先生は自己表現の方法を引き出すような指導をしてくれるそうで、そのことが仕事の参考にもなるそうです。
 その他にもお茶や習字もやっています。習字は古文書が読めるようになりたいという理由から始めたそうです。
 そんな多才な信子さんに『早川の見どころはどこですか?』とお聞きしたところ『早川の四季のうつろい』という答えが返ってきました。早川の自然は、絵手紙の題材がいたるところにあります。
 子供のころは川で泳いだり、魚を取ってしろやきにして食べたりと楽しそうに話してくれました。小学校は歩いて1時間以上かかり、それを毎日通うのは大変でしたが、途中の集落の人々からおいもや小麦粉と砂糖でつくったおかし(今でいうホットケーキみたいなもの)をいただいたりすることがあったそうです。また、下校時に雨が降りそうなときは、集落の親たちが順番に、子供たちのために小学校までかさを運んできてくれたこともあったそうです。
 自宅の庭木にモリアオカエルが毎年産卵に来ます。そのままでは枯れてしまうので発砲スチロールの容器で飼育しているという優しい保健室の先生でした。おたまじゃくしの親は保健室の先生?カエル?

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信子さん

居住地 硯島地区 稲又・細野
取材日 2001/08/30