やっぱりここはいい

 秀門さんは、今年の春からおばあちゃんと一緒にこちらに住み、飯富病院に通勤しています。秀門さんが来てからは、親戚の来る回数も増えたし、買い物もしやすくて夜も安心して眠れると、おばあちゃんも喜んでいるようです。生まれも育ちも神奈川ですが、小さい頃から兄弟いとこと休みの度にこっちに来て遊んでいました。夏休みには、学校の宿題をもって一ヶ月もいて、朝早起きして山で遊んだり川で水遊びをしたり。おじいちゃんは遊びの名人で、兄弟いとこ四人分の竹馬やブレーキ付きのそりを作って遊ばせてくれました。色々なところにも連れて行ってくれて、竹馬は昇仙峡に行った時に見かけたのがきっかけで、作ってみようということになったそうです。一応今はIターンということになり、両親には住めないと心配されたけれど、半分は早川で育ったようなものだし、ここでの生活については不便な事も含めて知っていたから、何も違和感なく住むことができました。それに、たとえ普通にIターンというかたちで住もうとしたとしても、町の人はすぐに受け入れてくれるでしょう。近所の人は何かあれば来てくれるし、道路が危ない時にはわざわざ電話で教えてくれもします。自分から積極的に働きかけるまでもなく、周りの人から助けてくれる、そんな暖かい人情が早川町にはあるようです。
 今は、オール早川という野球チームや会社のソフトボールチームに参加していますが、そっちの方でもみんなが自然に受け入れてくれるので楽しくやっています。みんなも実際にこの町に来てみればその良さが分かるよ。

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秀門さん

居住地 硯島地区 稲又・細野
取材日 2001/09/01