熱中魂

 玉敏さんは子ども時代のことをたくさん語ってくれました。

 子どもクラブという、小学生から中学生までの子ども達が参加する団体があり、そこに所属していました。夏休みには早く遊びたいために5:30には起きていたそうです。遅寝遅起きが基本の学生には驚愕の起床時間。軍艦ごっこ、森つぶし、竹つぶし、など僕らがやったことも聞いたこともないような遊びから、アケビ・クワの実採り、ソフトボール、沢登りなどまで様々。確かに毎日遊んでも遊び尽くせないほどメニューは豊富です。沢登りでは沢の奥の奥、大滝まで子ども達だけで行ったり。大人の出る幕はなかったそうです。たくましいです。 手伝いは?と聞きますと、「いや、あまりしなかった。」と。遊び最優先だったのですね、きっと。遊びに遊んだ上湯島。こことは町外の高校に通うことになった高校時代以降からしばらくお別れでした。そして、昭和53年、早川町職員として、町に復帰です。

 現在は産業観光課。パンフレット作成や宣伝を手がけています。今の立場から早川の観光において不利な点だと感じているのは、道路の整備状況であると言います。奈良田と広河原を結ぶ道路が悪く、バスが無いため、白根三山の登山客が奈良田に下りてこないそうです。しかし、そうした秘境であること自体が魅力でもあるため、整備すればいいと単純に割り切れない部分もあるようです。

 そして、今、油彩やアクリル画で抽象画を描いています。独学というのだから、すごいもの。主に休日に描いてるそうですが、熱中しすぎて疲れてしまうということも。この「熱中症」は子ども時代に培ったものなのでしょうかね。役場で取材したため、見せていただくことはできませんでしたが、これからも自分のペースで絵を描き続けていって下さいね。いつか個展が開けるくらいに・・・

  • 熱中魂

玉敏さん

居住地 西山地区 上湯島
取材日 2002/08/29