ダイヤモンドの原石は自分では磨けない

 「ダイヤモンドの原石は自分では磨けない」
 キセルを持つ粋な勇さんが筆者に語った。ちょっと遠くから見た第一印象は30代前半の粋なお兄さん。実は48歳の格好良いおじさんだ。

 勇さんは高校を卒業して東京に出てからたくさんの人と付き合いながら仕事をしてきた。
「自分だけがお金を稼ぐことを考えていてはだめ。人のことを考えて何か良いことをすれば必ず自分に返ってくる。」
 勇さんはそんな人付き合いをしてこそ人間は磨かれるということを学んできたという。

 勇さんは長い間町外に出ていたが、10年ほど前からときどき早川町に帰ってくるようになった。毎年9,10月になれば必ず大好きなキノコ採りをするが、そのほかにも早川町でできること、町おこしになるようなことを色々考えているようだ。例えば金を採掘する事業を再びできないか調査したり、硯石を拾ってきて自分で硯を作ってみたり。子どもの頃から好奇心旺盛で、興味を持てばすぐに作ってみたり調べてみたりしてきたという。

 そんな人付き合いも良く、何かおもしろそうなことが見つかればすぐやってみる勇さん。町外にいる時間が長いため、なかなか早川町で活躍する機会がないみたいだが、今回色々お話しいただいたことは、これからの早川町のことを考えていく我々には大変参考になった。これからもぜひお付き合いできればと思う。

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勇さん

居住地 本建地区 高住
取材日 2002/12/18
取材者名 畑山 貴宏