がんばる早川

 重宏さんは役場に勤めています。ここで生まれて育っています。高校を卒業してから一回早川を出たけれど、当時は長男は残るのが当たり前の感覚だったので、ここに戻ってきました。現在は産業観光課に所属しています。早川町は過疎化の進んだ山間地。林業にも農業にもそんなに恵まれていない。けれど、雄大な自然には自身があります。そこで、自然と観光を結びつけて農業作物を観光化していきました。住民が一生懸命作ったモノを、重宏さんをはじめとする役場の職員が流通に乗せています。また、山菜祭りやそば祭りといったイベントも行っています。田舎とまちの自然を結びつけて世に紹介します。これは、都会に追いつき追い越すのではなく、水を供給し空気を生み出してきたこういうまちに対して、都会の人たちに目を向けてもらおうという考えによるものです。
 まちの活性化に対してもいろいろなことを行ってきました。早川は一つ一つのむらに個性がある。しかし、ウナギの寝床みたいに細長く、東京のように核がありませんでした。そこで、旧村単位の地形に対して各旧村に一つずつ核を置きました。又、全て同じような核を作るのではなく、それぞれの個性や良さを生かしたモノを作りました。
 アンテナショップなるモノがあります。地域資源を活用し、地域の味を特徴付けられるモノを作りながら、外に対してアピールしていく。田舎の味を都会の人に知ってもらう。
 いろいろな活動があって、頑張る人が居て、それを支える人が居て。早川はそういったまちなんです。

  • がんばる早川

重宏さん

居住地 本建地区 小縄
取材日 2001/02/24