遊び部会精神

 きくおさんは遊び部会のメンバーです。竹馬や竹とんぼ、竹鉄砲、竹笛、竹蛇、こま、わらじ等を作ります。メンバーは30代~70代。主力は70,80代の人で男性が多いです。時には、教わりながら作ります。自分はまだまだ遊び部会の精神を受け継ぎきれていないと話します。年代により作るものが違うのが面白さの一つです。作品を山菜祭りで飾って見せたことがあります。その時、祭りの参加者から作った作品を売ってくれと頼まれたことがあります。しかし、売るということを考えてなかったので、値段を付けるのに困りました。だから、客との交渉で値段を決めました。遊び部会の活動は月1回。そこでは活動方針を決めて、山菜祭りなどの前は週に何度も集まって作ります。材料は近くの山で採ってきて各々が持ってきた自分の道具で作ります。
 一昨年、200人くらい中学生が早川へ遊びに来て、その時竹鉄砲、竹馬、笛を作って遊びました。その時、子どもたちがみんなそのおもちゃを欲しがりました。昔のおもちゃから現代のおもちゃにはない哀愁を子どもたちが感じたのだろう。(子どもたちは一緒になって作らなかったのですか?)怪我をすると困るのでと言って先生から止められました。今の子どもは道具を使うのが下手。第一にえんぴつを自分で削らない。肥後守からノコギリやナタへと自分の技術ともに道具もレベルアップするものだ。便利の蔭に大きな失ったものがあるといいます。確かに、発展は望ましいことだが、発展してはいけないこと・発展しなくてもいいことがある。発展によって強い人類が消えていくのではないか。今の人は時代によっかかり過ぎではないか。

  • 遊び部会精神

きくおさん

居住地 本建地区 小縄
取材日 2001/02/24