宮本パパさん

 この日、僕らが歩いていると、畑でスコップを持ついかしたおじちゃん発見。 僕らは当然京ヶ島で暮らす農家だと思う。 「あのー、どのくらいここに住んでいらっしゃるんですか?」 するとおじちゃんは、 「いやー、ここの人間じゃないんだよね。」と一言。 「えっ!!それではどこに住んでいるんですか?」「ここには何のために?」「普段は何をしているんですか?」と質問を連発。 そして、おじちゃんは笑顔で答えてくれた。 「静岡の富士市。」「畑を耕しにきてんだよ。」「普段は会社に勤めている。」・・・ そう、おじちゃんは月~金はサラリーマン。土、日のどちらか畑を耕しにここへやって来るのである。この日も朝9時に65キロの道を走りやって来たのだ。「なぜ早川で畑を?」 「息子が早川の町役場で働いてんだよ。」 なんと、おじちゃんは役場の建設課に勤める宮本さんのパパだったのである。
 以後、おじちゃんを『宮本パパ』と呼ぶことにしよう。(本人承諾なし。スミマセン、宮本さん) 「畑でつくったものはどうしているんですか?」「家族で食べたり、親戚や会社の分けたりね。畑は趣味だよ。」 楽しそうに話してくれる宮本パパは、土地を借りて3年目。ヤブだらけだった土地を畑に開拓。今ではエンドウマメやキャベツ、夏にはとうもろこし、すいか、トマトを育て、じゃがいもにも挑戦しようとしているナイスミドル! 息子さんの代わりに、2、3回集落のイベントにも参加したことのある宮本パパは言う。 「都会には近所付き合いがないからね・・・」 早川町に、草塩に、すっかり馴染んだ証拠の一言であり、都会の社会をスパッと切る一言! 「定年後には早川で暮らすんですか?」の質問に宮本パパは、 「ん~。むこう(富士市)に家もあるしね~ わからん。」 悩める宮本パパ!! ガンバレ宮本パパ!! 山が大好きな息子さんも応援してるぞ!!

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宮本パパさん

居住地 都川地区 草塩