花を愛する夫婦

 五三さん夫婦は今ではのんびり暮らしてますが、だんなさんは昔運転手をしたり大工などをしたりしてました。角瀬の方でタクシーの運転手をしたりもしました。奥さんの方は養蚕の仕事をしていましたが、飯富病院に勤めるときに養蚕はやめてしまいました。病院には10年間勤めて、それを退職してからは今のような生活をしています。
 今は家で百姓のようなことをしており、米・肉・魚以外の食料は全て自分の家で作っています。4人のお子さんがいるのですがそのお子さんの各家庭に自分たちの作った野菜や味噌などを送ってあげるようにしています。お子さんたちもそれを非常に楽しみにしているようです。やはり家でつくったものと店で買った物では味が違うそうです。
 お子さんは4人いるのですが、お孫さんはもう6人いるそうです。最近ではお孫さんの成長が何よりもの楽しみだそうで、お孫さんが何よりも可愛いそうです。今回のお彼岸にもお孫さんが来るので、非常に楽しみだそうです。
 趣味としては、夫婦揃って花が大好きなので、家の周りに花をいっぱい植えてその花が咲くのを楽しみにしているそうです。花が咲くとみんなで花見をしているそうです。花好きにとって最も贅沢な楽しみ方かも知れませんね。
 そのように楽しく暮らしている五三さん夫婦も最近の薬袋の変化には驚かされています。ここ10年ぐらいで急激に高齢化が進んで行ったことで今後どうなるんだろうと不安になるそうです。しかも高齢化して老人ばかりになるだけならまだしも、その老人がいなくなり始めているのだから余計に心配が増しているそうです。そのためにも若い人がどんどん入ってきてくれればいいなと感じています。でも働く場所がないので若い人が生計を立てるのは難しいのではないかと考えているそうです。
 さらに農協や森林組合には早川町出身の若い人があまりいないので、そういうところにまずそのような若い人の職場を作るべきではないかとおっしゃってました。同時になかなか早川町では手に職を持っている人が仕事にあり就けない状況があるので打破しなくてはいけないと真剣に語ってくれました。
 自分たちのことよりも将来の早川町について危機感を持ち、その解決策を真剣に考えているおじいちゃん・おばあちゃんでした。

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五三さん

居住地 五箇地区 薬袋
取材日 2000/03/21