やっぱり雨畑石じゃなきゃ

 藤雄さんは、7,8年前から雨畑硯を作り始めたそうです。雨畑硯は大昔から全国的に有名でしたが、戦後思うように原石が採掘できず仙台の元正石で作られたものが出回り、本物の雨畑硯はほとんど出回っていないそうです。今回はお話をうかがいながら、藤雄さんが作られた本物の雨畑硯と藤雄さんの工房を拝見させていただきました。四面彫りという彫り方で作られた硯は、原石を切り出した原型に近い形で作られ、原石に含まれる鉄分によって赤い錆が出るのが特徴です。この雨畑硯は今では貴重な物となり、去年できた「硯匠庵」には雨畑に昔から残された貴重な雨畑硯が展示されています。
 藤雄さんは硯づくりだけでなく、豆腐を作ったり、岩松を育てたりと、非常に多くのことに精力的に取り組んでおられ、村に入るあたりに並べられた植栽は町に活気を与えてくれています。

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藤雄さん

居住地 硯島地区 本村(北村)