お茶の席にお邪魔させてもらって・・・

 私たちがいといさんのお宅を訪れた時は、2人でお茶を飲んでいました。
 いといさんは15年ほど前に奈良田を出て現在では昭和町に住んでいるのですが、草刈りや行事に参加する為に毎月のように息子さんに旧宅へ送ってもらい1週間ほど滞在しているようです。
 いといさんは、昔、米が思うように手に入らなかったときから作っていたというウドンコで私たちをもてなしてくれました。これは、団子のようなふかしたものなのですが、かぼちゃ団子のような味がして、とてもおいしかったです。

 荒居さんはいといさんのすぐ隣の家に住んでいて、いといさんが奈良田に戻ってくると年中遊びに来てお茶を飲んでいるそうです。
 荒居さんも昔は外で暮らしていましたが、子育てを終え、現在は再び奈良田に戻ってきているそうです。昭和町で暮らしていた頃は、同じ奈良田から出ていった人たちに頼まれて土木業をやっていましたが、がんばりすぎてひざを痛めてしまった為に仕事は辞めたそうです。現在では手術をして、足に人工骨を入れているのですが、それでも元気に毎朝奈良法王様にお参りにいき、御符水を焼酎の空き容器に6本分も汲んでくるそうです。荒居さんは、水道の水は臭いから料理にはこの水を使っている、とおっしゃっていました。
 現在外に出て行った人たちは、盆や正月に戻ってきても2,3日しか滞在せずに帰ってしまうのですが、昔は結構その時期になると集落の人口が増えて、賑やかになり、祭りや盆踊りなども盛大に行われたそうです。
 盆踊りは集落にある白樺会の方たちが、来客用の駐車場のあるあたりに舞台を作って、みんなで着物を着て踊ったそうです。
 また奈良田は、結構お祭りが多く氏神様のお祭りなど、年に4、5回の祭りがありますが、昔は祭りの時にはちょうちんを作り、のぼりを集落中に立てたのだそうです。現在ではそのようなお祭りもだんだん縮小されてしまっているのですが、それでも神社の周りなどにそののぼりを5本くらいは立てているのだそうです。

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いといさん 荒居さん

居住地 西山地区 奈良田