奈良田らしく、元気な生活

　道代さんは、晴れた日は外に出て家のまわりの草取りをしたり、庭でジャガイモや菜っ葉などの野菜を作っています。家の中にいる時も、近所の仲間とお茶を飲みに行ったり来たりの毎日です。また、編み物をするのが好きで、若い頃からチョッキやベストを編んで、子どもや親戚、兄弟に配ったりしています。
　子どもさんは竜王町の方に住んでおり、家に呼んだり、出かけて行ったりしています。子どもさんの家に行ってもやっぱり家のまわりの草取りをお願いされてしまうそうです。
　近頃は、奈良田の方言を習いに来る若い人が多くいます。方言を本に綴るために先生や学生さんが来たり、中学生とおじいちゃんおばあちゃんが集まって方言でしゃべったりします。また、子ども達が方言でお芝居をしたいと習いにきたこともありました。
　昔は集落の人みんなで盆踊りをしたり、登山客にも踊りを教えて一緒になって踊ったりして大変にぎやかでしたが、最近は踊れる人がいなくなってしまいました。でもどの家もお盆には家族が戻ってきて家の中はにぎやかになります。おばあちゃんにも昨年ひ孫が生まれて、つい先日も家に遊びに来ました。家が広いのが楽しくて、ハイハイであちこち動き回ってそれはそれは忙しかったそうです。このように、子ども達に来てもらうととてもにぎやかで楽しくなります。
　朝には神社のところの御符水を汲んできて、料理やお茶など、いろいろなものに使っています。また、温泉が近くにできたので、よく入りに行きます。沸き出したそのままのお湯なので、とっても良い温泉です。朝行って、誰もいなくてきれいなお湯に入っています。
　このように、奈良田をめいっぱい活用した、元気な生活をしているおばあちゃんでした。