山で楽しく遊ぶ

 元さんは現在、役場の産業観光課の課長さんです。主な仕事は農業・林業・観光に関する事の各組合と県の取りまとめのような事をしているそうです。役場に勤めて36年、今までの仕事の中で一番記憶に残ったのは、旧村ごとの拠点づくりに関する事業で、昭和57年から取りかかっていた旧西山村の奈良田の里の計画実施だそうです。旧村ごとの拠点づくりは他にもVILLA雨畑・交流促進センター・オートキャンプ場などがあげられます。
 元さんが子供の頃、老平には50人近くも子供がいたそうです。老平という地名が似つかわしくないくらいでした。子供達は主に川原で、「ふち」(×の形に杭を打ち込んで作る)を作ってそこに板を渡して川を塞き止めるような形で手製のプールを作り、カジカやその卵・ヤマメなどを取ったりして遊ぶのが楽しみだったそうです。最近は、ダムもでき子供がいなくなり、川で遊ぶと言う事も無くなったそうです。他には、ヤマガラやメジロを捕まえてきて飼っていて、餌はくるみ・おこうの実・こはず・落花生などで山に取りに行っていたそうです。ヤマガラなんかは各家庭で飼っていたようです。冬は集落内の傾斜を利用して手製のソリやスキーで遊んでいたとか。子供が自然の中で楽しみながら・工夫しながら遊んでいた様子が伝わってきました。

  • 山で楽しく遊ぶ

元さん

居住地 硯島地区 老平
取材日 2002/08/07
取材者名 今田 治宏