自慢のかまど

 保男さん・良子さん夫婦はともに老平のご出身で、以前はそれぞれ甲府や静岡に住まれていたこともあるそうですが、40年ほど前に老平に現在の家を建てられました。保男さんは元大工さんで主に町外で仕事をされていましたが、老平の集落内にもいくつか保男さんが建てられたお宅があります。お仕事が休みの日には自家用のお野菜を畑で作られていて、シーズンには山菜やきのこ採りを楽しまれるそうです。

 良子さんのお宅では15年ほど前から主にガスを使用されるようになったそうですが、今でもお魚を焼くときは最高の香りと味を楽しむためにかまどを利用されています。やはり炭火独特の風味は多少の手間がかかっても捨てがたいものですよね!現役でも使用されているかまどはとても手入れされていて、うらやましい限りです。

 「都会に出たこともあるけど、人が温かくて老平が1番いい。」とおっしゃる良子さんは婦人会のきのこ祭りや山菜祭りも婦人会のメンバーとして参加され、楽しまれています。また雨畑湖上花火大会に合わせて、お孫さんがくるのを楽しみにされていて、取材に伺った日もその準備をされていました。集落での生活の唯一の不満は老平への道の狭さの為にバス停が集落になく、荷物が多い時に不便なことだそうです。現在、バスに乗る時には馬場の停留所まで歩いていくそうですが、その往復も良子さんの健康の秘訣なのかもしれませんね。

  • 自慢のかまど

保男さん 良子さん

居住地 硯島地区 老平
取材日 2002/08/04
取材者名 原田 絵美