ものづくりおばあちゃん

 野田榮子さんは、一昨年から冬にわらじを作っています。南部町から藁をもらってきて、その藁と布きれできれいに編んでいきます。一日に5足ほど作ることができ、夏の暖かい時にそのわらじを履くととても気持ちが良いのです。作ったわらじは売るのではなく、ほしいと言うお友達にあげるそうです。みんな榮子さんの作ったわらじを楽しみにしています。榮子さんはそんな友達の顔を見たり、友達と一緒にお茶を飲みながら作ったりしていることが好きだと言います。家屋の前に広がる畑では、様々な作物を作っています。馬鈴薯、小豆、大豆、ほうれんそうなどです。他の畑では見られないキウイなんかも作っています。この辺の土地は、決して肥沃であるとは言えないのですが、大豆は大変おいしくできるそうです。枝豆としてゆでるだけでも美味しいのです。榮子おばあちゃんはこの大豆を使ってお味噌を2~3年に一度くらいのペースで作っています。お味噌は庭先で大きな鍋と薪を使って作ります。おいしい空気を練り込んでいるためか榮子おばあちゃんの愛情のためか、市販のお味噌に比べ味が濃厚で、甘みもありとても美味しいんだそうです。縁側には友達の笑顔に喜んでいるおばあちゃんの笑顔がありました。

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榮子さん

居住地
取材日 2002/02/27
取材者名 今田 治宏