青空大好きおばあちゃん

　あきえさんは千須和の下の方の柿島に住んでいましたが結婚して上の方に来ました。子供は5人いて、うち3人は山梨県内に住んでいるので、たまに体のことを心配して見に来てくれるからと安心しているようでした。孫に至っては10人以上いるようですが、働いている人もいて最近はあまり来てくれないから少し寂しがっていました。
　数年前まで柿島の田んぼで米・大豆・ふきなどを育てていたそうですが、区画整理してその土地に住宅が出来るので今では家の裏の畑を耕す程度だそうです。育てているのは、さつまいもやかぼちゃ等だそうですが、よく猿が出てきては抱えて持っていってしまうと困っていました。長ネギなどは丁寧に緑の部分を食べ残していくこともあるそうです。
　本人は昔から百姓の育ちなので青空の下にいるのが大好きで、小学生の頃はしょいこを背負っては山道を上り、学校の帰りに薪を拾ってくることもあったそうです。昔の苦労に比べれば今は便利でありがたいと言っていましたが、農作業の機械は使い方がよく分からなくて逆に使われているような気がするからと、楽しく手作業で楽しくやっているようでした。
　だんなさんも草木をいじるのが好きなようでいろいろな場所に鉢植えや盆栽が置いてあったり、玄関には鳥が二羽いたりとにぎやかな家でした。