何でもやるぞ、薬屋さん

 勇さんは若い頃戦争のために神奈川の方へ出ていたのですが、終戦と同時に早川町へ戻って来ました。神奈川にいた時に薬事試験に合格していたので、戻って来てからは薬関係を扱う商売を始めました。他にも焼き畑、養蚕、炭焼きなど、様々な事をしてきたそうです。その当時は見える範囲の山のほとんどが集落の人々の畑で、早川を挟んだ対岸からは共有の架線を張って物を運んでいたそうです。勇さんの家ではマイ架線を自宅まで張っていて、養蚕に用いる桑の葉などを運んでいたそうです。今では山は杉林になっていますが、昔は住民の生活に密接していた様子が伝わりました。
 現在は川から流木を拾って来てそれを磨いてニスを塗って置き物を作るのが趣味で、たくさん拾っては作っているそうです。写真の物は欅でこんな形の物は大変珍しいそうです。川ではイクラやはちのこをエサに釣りもするそうです。ヤマメを40匹も釣った事があるとか、そんな時は近所の人に配って回るそうです。最近はパソコンも始めて、今までの記録をつけているそうです。今度はデジカメもお孫さんからプレゼントされて、写真も取り込めると喜んで話してくださいました。今度はお孫さんに写真付きのメールを送るんでしょうね。

  • 何でもやるぞ、薬屋さん

勇さん

居住地 西山地区 下湯島
取材日 2002/08/27
取材者名 今田 治宏