芸術家の休息

 「おじゃましまーす」と玄関に入ってすぐに目に付くのは、勇ましい歌舞伎役者の絵とド迫力の虎の絵!!・・・と思ったら、なんとそれは刺繍だったのです。文化刺繍というらしく、近づいて見てみると確かに糸でぼこぼこしているのがわかりました。微妙な色使いがなんとも素晴らしかったです。
 そんな素晴らしい作品を作ることのできる伊久子さん。現在、芸術活動は休息中。数年前の病気を克服し、全快まで後少しというところで大事をとって療養中なのだとか。大好きな氷川きよしさんの歌を聞いて、早く新しい作品を作れるようになってもらいたいです。
 伊久子さんのお宅では夫である義正さんが役場に勤めている関係で、10年前から毎年ホームステイとして、品川区の小中学生を預かっているそうです。都会の子供たちに早川町の自然の素晴らしさを知ってもらえればと、畑仕事と体験させてきました。そういう伊久子さんも早川の自然が大好きで、しばらく他の土地で暮らしてから戻ってきた時にはとても落ち着いた気分になって、「やっぱり早川が良い」と感じたそうです。
 早川町の素晴らしい自然は、伊久子さんのような方々の思いがたくさん集まっているからこそ守られているのかも知れません。

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伊久子さん

居住地 西山地区 下湯島
取材日 2002/08/26
取材者名 平塚 右哉