元気!

 秀次さんのお家は築108年。秀次さんは子どもの頃から元気で、足が速かったそうです。都川の運動会では50m3位、100mは1番でした。またおもしろい先生の絵を描いたりと活発な少年時代を過ごしました。終戦直後には横柄な上官の態度に意見をして、それを後輩達が支持してくれたそうです。それからずっと慕われていて”清水の次郎長”ともいわれていました。ですから日本に戻ってからも食べ物を送ってくれたりと交流があったそうです。正義感のつよい方だったのですね。
 お仕事はずっと農業をしていたそうです。山の木を切って焼き、そば、あわ、ひえ、あずきなどを育てていました。当時は食べることに一生懸命で山仕事をしていました。また奥さんのさよさんは、養蚕をしていたそうで家の一部を利用して、春と秋の2回、繭をとっていました。
 秀次さんの家の裏手には山道があり、そこから足馴峠を越えて鰍沢にでられたそうです。その道は下湯島から歩いていくとお天宮さんといって神様が祀ってある祠があるそうです。
 元気な秀次さんでも、草刈りのため、初めて山に入ったときは大変だったそうです。しょいこの使い方が分からず、つえをうしろにして休まないで、重い荷物を背負ったまま山を下りたそうです。つらくて男泣きをしたそうです。
 そんな苦労のかいもあって、今の生活はとても楽しいそうです。趣味のゲートボールは始めて15年以上たちました。みんな仲良くやっているそうです。その後は、お酒を飲んだり、お茶をしたりしています。そんなみんなの輪がすごくいいそうです。昔と違い食べるのに困る人もいないので楽しく過ごせるとおっしゃっていました。この集落は人間の親しみをもって、和気藹々と暮らしていると感じます。
 このように今もゲートボールに夫婦で参加している秀次夫妻は2人そろって本当に元気です!

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秀次さん

居住地 西山地区 下湯島
取材日 2002/08/26
取材者名 榎本 創