子守りのプロフェッショナル

 元枝さんは生まれた時からずっとここ下湯島に住んでいます。子供の頃は畑や家の仕事が忙しく、親は山へ行ってしまうため、元枝さんは家で子守をして小学校にはほとんど通いませんでした。夕方になると親が帰ってきて、元枝さんは近所の女の子7,8人で縄跳びや毬つき、お手玉などして遊びました。小学校卒業後は西山温泉の旅館で子守の手伝いを3年間、その後その旅館で17歳くらいまで働きます。22歳で結婚、旦那さんはかっこよく、まじめで、とてもやさしい人だったそうです。そんなご主人は、和歌や俳句が趣味で、ずっと後になって昔の戦争体験を中心とした自伝を自費出版しました。今はこの本が元枝さんの宝物です。
 結婚後は専業主婦として家を守り、またナスやかぼちゃ、大豆など野菜を作ってきました。小さい時から畑仕事で山に入っていましたが、昔から虫が苦手で、山に行くのが嫌だったそうです。その中でもカエルとヘビが大の苦手で、今でも山の中で出くわすと、つい飛び上がってしまうかわいい一面もあります。60歳という早い時期にゲートボール界にデビューし、下湯島のゲートボールチームの重要な戦力です。他にもテレビや畑仕事、編み物、旅行など趣味は尽きません。
 これからも今以上にパワフルなおばちゃんでいてね。

  • 子守りのプロフェッショナル

元枝さん

居住地 西山地区 下湯島
取材日 2002/08/28
取材者名 南雲 孝雄