コマといっしょ

　まつじさんは隣の西之宮で生まれ、白石へ来たのは昭和30年頃。お子さんも町外へ出て、旦那さんを亡くされた今は一人で暮らしている。よそへ移ることも考えたけれど、先祖代々のお墓もあるし、旦那さんが好きだった場所だから、白石に残って暮らすことにした。けれども、家は急な坂道を登った上にある。買い物に出かけても、重い荷物を持って上がるのにはひと苦労。そこで、車の免許を取ることに。年をとってから免許を取るのは大変だったけれど、今では車があるので町の外へも好きに出かけられる。
　一人で暮らしているといっても一匹の同居者、柴犬のコマがいる。家の裏に出てくるサルの大群にはちょっと怯えてしまうけれど、怪しい人が来たときには吠えて知らせる頼もしい存在。ちなみに前に飼っていた犬もコマという名前。これは甲斐駒ヶ岳が好きだった旦那さんが名付けた。前の犬もコマだったから、今の犬もコマという同じ名前にしているわけ。
　コマがいるとはいえ、言葉をしゃべることはできないので、いざというときが心配。だから、健康には気を使っている。雑誌に載っている健康維持の方法で気に入ったものはやってみるし、食事にも気をつけている。健康で明るく暮らしたいとの言葉どおり、お話しの最中も背筋をピシッと伸ばして、笑顔でおしゃべり。
　趣味はうたを歌うこと。昔からうたが好きで、５年ほど前には民謡を始めた。山梨県の民謡大会へも合唱メンバーとして出場している。所属している会の練習は月に２回、家でも時折レーザーディスクのカラオケを使って練習。昔に比べて声が出なくなってきたのが今の悩み。
　ちなみにこの2000人のＨＰのことが、息子さんとの電話の中に時折出てくるとのこと。ついに、まつじさんも登場！コマもいっしょに出ちゃいました。