2人はとても仲のいいお友達同士です。

文夫さんと廣子さんはとても仲のいいお友達で、お互いに助け合っています。今回の取材もご一緒にさせていただきました。
 文夫さんは早川生まれ。本建小学校に通っていました。小さい頃のいろいろな遊びを教えてくれました。ゴロやスケート、スキー、そり、竹馬、水鉄砲などなど。田んぼを凍らせてスケートリンクを作ったそうです。昔は奈良田でスケート大会があったとか。楽しそうで、ちょっとうらやましい。文夫さんは若い頃は建設関係の仕事で静岡や東京、埼玉などいろいろなところに住んできました。昭和42、3年頃に親の面倒を見るために早川へ戻ってきたそうです。今は下部町の建設業で働いています。
 文夫さんは冬になると猟を楽しみます。今は冬なので、今年も猟に出かけます。交流促進センターの上のほうや、赤沢のほうで、猪や鹿、熊を捕っています。捕った猪や熊は鍋にして、鹿は刺し身にして食べます。自分で仕留めた獲物はきっとおいしいんだろうなぁ。「猟は何歳になっても続けたい」と、猟は文夫さんにとって一番の楽しみなのです。
 廣子さんは東京生まれの神奈川育ちです。早川へは32年前に親の仕事の関係で移り住んできました。早川を出たいなぁと思いながらも、子どものことを考えると、早川から出られなかったそうです。今でも早川に馴染めないところもあるとか。「若い人が早川に来てくれるのはうれしいけど、どうして早川に来るのだろう。」と廣子さん。取材班も「どうして早川に来たの」と聞かれました。廣子さんにとっては不思議らしいです。でも、「みなさんに村おこしをがんばってほしい」と励まされました。
 廣子さんの楽しみは、お孫さんです。共働きしている息子さん夫婦のお子さんを毎日保育園に迎えに行きます。そして、息子さんが迎えに来るまで、廣子さんはお孫さんたちと楽しく過ごします。取材班が廣子さんのお宅を訪れた時もちょうど3人のお孫さんと息子さんがいて、とてもにぎやかで楽しそうでした。息子さんが近くに来てくれたので、安心感はしているようです。でも廣子さんはかわいいお孫さんたちのことが心配です。早川は子供が減ってしまって、お孫さんたちの同級生もとても少なくなっています。もっとたくさんお友達がいたらな、と気にされているようですが、早川のような自然の中で、お孫さんたちはきっと元気に育ってくれるでしょう。
 文夫さんも廣子さんもいつまでも仲良く、元気でいてください。

  • 2人はとても仲のいいお友達同士です。

文夫さん 廣子さん

居住地 本建地区 角瀬
取材日 2002/12/17
取材者名 久保 岳生