ゆとりあり、充実感あり

 現在、生コンクリートを機械で練るためのオペレーターの仕事をしている利親さん、以前はお菓子メーカーで4~5年間営業の仕事をしていたという。「週3回ほど東京に行って、デパートやキオスクをまわったりしていた。おかげで東京の道も覚えられたし、人付き合いや人への思いやりを養うのに営業という仕事がプラスになっていると感じる。」という。
 「昔の営業の仕事は対人なのでコミュニケーションが大切だったが、今は製品の品質が大切だから、幾分か気が楽である。また、仕事は定時に終わるし、充実感もある。」と現在の仕事に満足感を感じているようだ。生コンクリートを練るのは機械の仕事だから品質はほぼ毎回一定に作れるそうだ。しかし早川の冬は寒く、練るための水が凍ってしまうこともあるので、ぬるま湯を使うこともあるなど工夫しているそうである。
 子供の頃、小学校の昼休みには野球をしていたという利親さん、山へ行ってつるでターザンのようにぶら下がって遊んだり、昔はなんでもつくっていて、冬は竹でスキーやソリを作ったりしたそうだ。ソリの滑走面には竹を並べてつけて、お寺の隣にスキーコースを作り、そこを滑っていたという。
 町(都会)にいる時はゆとりが無かったという利親さんだが、早川町での生活は人情があり、ゆとりがあり、のんびりしてしまうという。ゆとりを持った中にも充実感のある生活や仕事ぶりが伝わってきた。

  • ゆとりあり、充実感あり

利親さん

居住地 本建地区 角瀬
取材日 2002/12/18
取材者名 今田 治宏