不自由はない
とめ子さんは大島生まれの82才。お身体を悪くされているところを、無理を言って少しだけお話を聞かせて頂きました。
とめ子さんとご主人の間には5人のお子さんがいます。名古屋や埼玉などそれぞれかなり離れた所で暮らしていますが、それでもたまには顔を出しに来てくれるそうです。
子どもの頃は大島の実家の近くに早川の流れが緩やかな場所があり、近所の友達とよく泳いで遊んだそうです。水着もない時代だったので、男の子も女の子も下着で一緒に泳いでいたのだとか。それから、男の子達は釣りをしていることも多かったそうです。
とめ子さんの家では、下草刈りなどの山仕事をしてきました。昔のことなので具体的な時期は記憶にないそうですが、ご主人は炭焼きや林業をしていたそうです。また、戦時中には食糧を少しでも手に入れるために焼畑をしたこともあったそうです。
畑では葉物とネギ、イモなどを少し作っていて、椎茸も自分で食べる分だけ栽培していたそうです。現在はとめ子さんもご主人もお身体の調子が悪く、畑仕事もあまりできないようです。でも、生活で困ったことはないですか?という取材班の質問には、「いいえ、特に不自由はないですよ」との返事。
そんなとめ子さんは寒い中、足が辛かったにもかかわらず、最後まで笑顔で取材班を見送ってくれました。
とめ子さん
居住地 | 本建地区 角瀬 |
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取材日 | 2002/12/13 |
取材者名 | 小宮 一穂 |