No.263
ワイヤーしょい(架線しょい)
【撮影時期】1955年前後【撮影場所】撮影地区不明
【キーワード】 女性の仕事 仕事の風景 荷背負い 林業 索道 伝付峠
林業で木材を搬出するための索道(山から山に荷物を運ぶロープーウェイ)に使うワイヤーを運んでいる様子。ワイヤーは全長1km程と長く、20〜25人が数珠つなぎになって運んだ。ワイヤーを積み40kg近くある「背負子」を杖で支え、休憩しているところだ。茂倉や新倉の人々は夜明け前に出発し、伝付峠を越えて静岡県の大井川流域にある二軒小屋や椹島を目指した。ワイヤーがよじれ、横歩きで峠越えすることもあったという。そこに一週間程滞在し、方々の作業場へ荷を運んだ。男性は別の仕事に就いていたので、このような仕事は主に女性の日雇い仕事だった。峠道には、発電所などの通勤の人、食料を運ぶ人夫、登山者などたくさんの人の往来があった。